未経験や第二新卒でも介護事務に転職するには?仕事のやりがい、スキル、転職方法の本当のところ

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介護の仕事に就きたいけれど、現場仕事は体力的に厳しいかも…。そう躊躇している人にぜひおすすめしたいのが「介護事務」です。介護施設・事業所で事務全般を担当する職種で、基本的にはデスクワークのため、体力を温存しながら介護の世界で働けます。資格や年齢や経験も不問なので、未経験や第二新卒ももちろん挑戦できます。

本記事では、介護事務の実情から、未経験や第二新卒から介護事務に転職するためのノウハウまで網羅してご紹介します。

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この記事のもくじ

介護事務とは?

  • 介護施設・事業所で事務全般を担当

介護事務とは、介護サービスを提供する施設や事業所(介護老人保健施設、特別養護老人ホーム、デイサービス、グループホーム、訪問介護事業所、訪問看護ステーションなど)で介護関連の事務全般を担当する職種のことを指します。

主な業務は介護報酬請求業務(レセプト作成)や介護に関する手続きであり、介護保険に関するさまざまな専門知識が求められます。介護事務になるために学歴や資格は必要なく、万人に門戸は開かれています。もちろん、未経験からでも挑戦できます。

一般事務との違いは、介護事務は「介護知識を有する」「請求業務がある」「デスクワークだけではない」ことでしょう。同じ事務職でも一般事務についても知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。

介護事務の役割・仕事内容

介護事務の業務は多岐に渡りますが、大きく下記の4つに分類されることが多いようです。まさに介護事務が介護業界におけるマルチプレイヤーであることを理解していただけると思います。

  • 介護報酬請求業務(レセプト作成)
  • 労務管理
  • 介護職員のサポート
  • その他事務業務

介護報酬請求業務(レセプト作成)

介護事務職と他の事務職の仕事内容を比較した時に、決定的な違いとなるのが介護報酬請求業務(レセプト作成)です。これは、介護サービスを提供した利用者さまの料金(介護報酬)の請求書を作成し、国(国民健康保険団体連合)に請求するもので、ここから得た報酬が施設や事業所の経営にも大きく直結するため決してミスは許されません。

労務管理

スタッフの勤怠管理や採用時の各種保険等の手続きなど、一般的な企業における総務的な業務も介護事務が担当することがあります。

介護職員のサポート

職場によっては、介護職員のサポートとして現場で利用者さまの介護にあたることも。ただし、利用者さまの身体に直接触れて介護業務を行う「身体介助」については専門的な資格を有していないと違法となるため、資格を保有していない場合は調理や洗濯などの「生活援助」に留まることがほとんどです。

その他事務業務

電話・受付対応、備品の購入手続き、建物の修繕や敷地の管理なども介護事務が任される業務のひとつです。厚生労働省が提供する「職業情報提供サイト(日本版O-NET)」によると、介護事務の業務の6割以上は電話・来客対応であり、施設や事業所の「顔」としての役割があることが分かります。

介護事務の仕事の魅力ややりがいは?

介護事務の魅力ややりがいは、介護知識がつくだけではありません。確認していきましょう。

介護知識0から介護のプロに成長できる

介護事務になるために必要な資格や経験はありません。しかし、日々の業務やスタッフ、利用者さまとのやり取りを通じて、自然と介護知識を身につけられます。こうした知識は、超高齢化社会において家族にも自分にも応用できるでしょう。

体力仕事ではない

介護職と言うと肉体労働のイメージが強いですが、介護事務は基本的にデスクワークがメインであり、現場で利用者さまの介助をすることはありません。介護の世界に踏み込みたくても身体的な負担が大きくて…と断念する人、介護の世界から離れた人も数多い中、身体に無理がない範囲で介護の世界に従事できるというのは介護事務ならではの特権です。

夜勤がない

介護事務には、介護職員とは異なり夜勤がありません。そのため、規則正しい生活を送ることができ、仕事と家庭やプライベートを両立させられます。職場によっては、正社員ではなくパートという働き方も可能で、ワークライフバランスを整えられます。

介護事務の仕事で大変なこと

介護事務の仕事で大変なことは3つあげられます。

現場仕事を担当する

事務系の仕事がしたくて介護事務になったのに、実際にはレクリエーションの参加や利用者の送迎などの仕事も手伝うことに…というのはよく聞く話です。実は、介護事務の仕事の領域は、施設の規模や人員状況、事業者によっても考え方は異なります。ただし、介護の資格(※介護職員初任者研修)を保有していないのに利用者さまの身体に触れてサポートをする「身体介護」を強要されるのは違法に当たります。

※参考:介護職員初任者研修とは?介護職転職にどう役立つ?条件や取得のメリットや求人情報を紹介|介護ワーク【公式】|介護の求人・転職と派遣・パート・バイト情報

お金を扱うプレッシャー

介護事務のメイン業務は介護報酬請求であり、施設や事業所の経営にも直結するので決してミスが許されません。ミスをした場合、施設や利用者さまはもちろん、スタッフや取り引き先にも迷惑をかけてしまいます。ミスを防ぐには、分からないことは聞く、Wチェックをするなどを徹底することが肝心です。万が一ミスをしてしまった時は、上司の指示を仰ぎます。

月末・月初の残業の多さ

「事務職なら残業はほとんどないだろう」と考えて介護事務に転職したら、月末・月初の繁忙期は残業を強いられるというケースです。介護保険の集計は1ヶ月単位であり、国が決めた「毎月10日」の締め切りもずらせません。介護事務の宿命と考え、日々の業務で工夫を重ねて月末・月初の多忙を少しでも避けるように努めるしかありません。

介護事務志望に求められる具体的なスキル・資格や人柄

介護事務に必要なスキルや資格はありませんが、施設によっては介護知識の獲得のために資格取得を求められるケースもあります。代表的な資格をご紹介します。受験資格は不要で、コロナ禍により在宅試験も可能な資格なので、取得を検討してみてはいかがでしょうか。

ケアクラーク技能検定試験

介護事務職の普及拡大を図るため、日本医療教育財団により1998年度からスタートした資格です。介護事務業務に必要な社会福祉制度や介護報酬請求事務などに関する知識と技能のレベルを問うもので、年3回(5月・9月・1月)実施。なお、受験資格はありません。※在宅試験

※公式サイト:ケアクラーク技能認定試験(ケアクラーク®)|資格試験/技能認定|日本医療教育財団

介護事務管理士技能認定試験

技能認定振興協会(JSMA)が認定している資格です。介護報酬請求についてのスキルを問うもので、資格を取得すると、介護サービスを提供するさまざまな施設で介護報酬給付請求業務ができるようになります。在宅試験は奇数月の第4土曜日翌日(日曜日)に実施しています。受験資格はありません。※在宅試験

※公式サイト:介護事務管理士®技能認定試験​ | JSMA 技能認定振興協会

介護事務への転職を未経験や中途から目指すには?

介護事務は年齢や資格も不問なので、未経験や中途からでももちろん目指せます。ただし、施設によっては引き継ぎもあまりないまま業務を担当することも少なくなく、四苦八苦している人も散見します。

介護保険の仕組みなど事前にインプットしておく

面接の際に、引き継ぎの有無や業務の領域をしっかりと確認しておけば、安心して介護事務に転職できるはずです。また、介護の知識は業務を通じて覚えていけるにしても、介護保険の仕組みなどについてインターネットなどで調べておきたいものです。面接時に意欲のアピールにもつながります。

ミスマッチが起きないように転職のプロに相談する

介護事務は経験や資格も不問で年齢による縛りもないので、未経験/第二新卒でも十分に狙える職種です。ただし、より好条件で、ミスマッチのない転職がしたいと考えた時に、転職エージェントの活用は多いに意義があります。

転職エージェントが取り扱っている案件は、すべて転職のプロが求人の実情を知り得ているため、入職前に確認することができます。また、面接のセッティングや対策、給与の交渉なども求職者の代理で行ってくれるので、効率的な転職活動が可能になります。

特に第二新卒や未経験に特化している転職エージェントなら、第二新卒や未経験の気持ちにも精通しているし、話もしやすいはずです。下記のページでは、第二新卒や未経験におすすめの転職エージェントを紹介しています。ぜひ参考にしてください。

おわりに:介護の世界で働きたい!でも体力に自信がない…そんな人は「介護事務」

介護事務は、資格や経験、年齢も不問なので、誰にでも挑戦するチャンスがあります。介護報酬請求業務など慣れるまでに大変な点もありますが、資格を取得したり、基本的な知識をインプットしておくことなどが安心材料になるでしょう。介護の世界で働きたい未経験や第二新卒も遠慮せずぜひ目指してみてください。