履歴書の添え状ってどう書くの?正しい書き方、マナー解説(テンプレ付き)
あなたは企業に履歴書を送るとき、どのように送付していますか?履歴書や職務履歴書などの必要書類をクリアファイルに入れ、封筒でそのまま送っていませんか?「添え状」は応募書類を送るときに同封する「あいさつ状」です。
たくさんある応募の中で、自分の履歴書を印象付けるツールにもなり得る添え状を上手に利用して、書類選考突破を目指しましょう。
この記事のもくじ
履歴書には添え状が必要?
履歴書を企業へ送るときに同封する添え状には、3つの役割があります。
- ・あいさつ状
- ・表書き
- ・履歴書の補足
本来手渡しで渡すべき書類を郵送する際に同封するのが添え状です。相手へのあいさつを書面で行うのが「あいさつ状」としての役割です。
さらに、「誰が」「誰に」「何を」「どれだけ」送ったのかを明記する「表書き」の役割、履歴書等で書ききれなかったことを補足する役割も担っています。ビジネスマナーなので、応募書類を送る際には忘れずに同封しましょう。
一方で、添え状が採用に直接関係あるのかといえば、そんなことはありません。添え状を送付し忘れたからといって不合格になることはありませんが、やらないよりやった方が好印象なのは確かです。
第二新卒・既卒・20代の転職活動では、ビジネスマナーが身についていることは武器のひとつ。添え状をつけて履歴書を送ることで「ビジネスマナーが身についている」と採用担当者に印象づけることができるはず。
つまり、「わたしは、相手の気持ちを考えながら働くことができます」という宣言を、応募資料送付の段階でできるチャンスなのです。
仕事のスキルや経験だけではなく、ビジネスマナーや社会人としての振る舞いも選考の過程でみられているということを忘れてはいけません。
どんな時に添え状をつけなくちゃいけない?
採用担当者は、日々たくさん送られてくる応募書類に目を通しています。その中で、履歴書や職務経歴書を読んでもらうためには、「読んでみたい」と思わせる資料づくりをしなければいけません。
封筒を開けて、最初に目にする送付状がきちんと書かれていたら、履歴書や職務履歴書も「読みたい」と思ってもらえるのではないでしょうか。
特に「ネガティブな印象を良くしたい」「履歴書では伝えきれなかった熱意を伝えたい」と考える人は、送付状を最大限利用してみましょう。前向きな言葉で、端的に自己PRができれば、履歴書とはまた違った角度からあなたの魅力を伝えられるでしょう。
添え状の正しい書き方
添え状は、職務履歴書と同じサイズに揃えると採用担当者が扱いやすいのでよいでしょう。
あくまでも「添え」状なので、文章は1枚に押さえましょう。一筆箋などを使用するのはカジュアルすぎるので、マナー違反です。
ビジネス文書なので、横書きで、パソコンで作成するのが良いでしょう。文体は「です」「ます」を使用し、誤字脱字がないか、しっかりとチェックをしてから同封します。ビジネスマナーが守られた文書を心がけましょう。
添え状には決まったフォーマットがありません。「誰から誰に」「何の書類をどのくらい」「何のために」送ったのかを書きましょう。基本的な構成は、次の通りです。
◆日付
書類の提出日(ポスト投函日)を書きます。履歴書・職務経歴書を同じ日付を書きましょう。西暦・和暦も履歴書・職務経歴書と合わせます。
◆宛先
応募先の「企業名」「採用担当者の部署・名前」を記入します。
企業・部署宛の場合は「御中」、担当者宛の場合は「様」をつけます。
◆署名
あなたの「郵便番号」「住所」「電話番号」「メールアドレス」「名前」を記入します。
電話番号、メールアドレスは連絡がつきやすいものを書きましょう。
◆頭語と時候のあいさつ
添え状には必ず頭語・結語をつけましょう。「拝啓」が一般的です。「前略」だと軽すぎる表現になるので避けましょう。
ビジネスマナーとして、時候のあいさつを入れます。
「貴社におかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。」と記せば問題ありません。「時下」「春暖の候」など季節にあわせた挨拶もありますが、ビジネス文書なので入れる必要はありません。
◆文面
「応募書類送付の旨」「面談機会のお願い」「内容確認のお願い」を伝えます。
テンプレートを参照しながら書いてみてください。
◆結語
頭語に呼応する結語で締めくくります。
頭後が「拝啓」なら、結語は「敬具」を用いましょう。
◆記
「記」と記入した下に、箇条書きで同封書類の名前と枚数を記入します。
必ず正しい枚数を書きましょう。
◆以上
右下に「以上」と記入します。
送付状テンプレート(シンプルバージョン)
マナーを守りながらも必要な要素をきっちり組み込んだ送付状です。きっと余計なことを盛り込まず、前向きな気持ちで書類を受け取ってもらうことができるでしょう。
テンプレート(PRありバージョン)
マナーを守りながら必要なことは伝え、プラスアルファ、少しPRできる部分を追加したテンプレートです。さりげなく盛り込むことで、もしかしたら少しだけ印象アップをしてもらえるかもしれません。
履歴書の添え状にありがちな、よくある間違い
せっかく書いた添え状ですが、残念な間違いがあると採用担当者にマイナスな印象を与えてしまう可能性も。どんなNG表現があるのか確認してみましょう。
自己PRを長々と書く
添え状は、あくまでも添え状です。応募企業への熱意や思いを長々と書く場ではありません。自己PRはあくまでもシンプルに、謙虚に書きましょう。
どうしても自己PRを書きたいという場合は、履歴書や職務経歴書を見直し、書き直すのがよいでしょう。
過剰なPRは厳禁
書類選考は、履歴書や職務経歴書で行われます。添え状のPRが過剰で、応募書類に書かれている内容が不十分となってしまえば本末転倒です。さらに、過去の実績をPRすることは重要ですが、「自慢」のような書き方にならないように注意することも大切です。
添え状でのPRは簡潔に、謙虚に書くように心がけましょう。
まとめ
添え状は、応募書類に添えるものという意識を忘れずに、必ず活用しましょう。ビジネスマナーとしても大切な書類となるので、第二新卒・既卒・20代の転職者にとっては、ビジネスマナーが身についているとアピールできるチャンスとも捉えられます。
マナーをしっかりとおさえて、採用担当者によい印象を与えられ得る添え状を目指しましょう。