退職代行って本当に退職できるの?気になる退職代行サービスの実態

退職代行って本当に退職できるの?気になる退職代行サービスの実態のイメージ

「仕事を辞めたい」「もう会社に行きたくない」そう思った経験は、誰にでも一度や二度はあるのではないでしょうか。毎日思っている、という方も珍しくないでしょう。

だけど退職する、となかなか言い出せない、言い出しても会社が辞めさせてくれない、など、「退職できない」理由は人によってさまざまです。

そんな方の背中を押してくれるのが、数年前から話題の退職代行サービスです。この記事では、その実態について迫ります。

転職に必要なのは客観性です。

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この記事のもくじ

退職代行は危険?違法?まつわるウワサの真相は…

退職代行サービスが違法なのでは…?という噂もちらほら囁かれます。実際に違法なのでしょうか。結論から言えば、違法ではないようです。ではなぜそのような噂が流れているのしょう?

実は本来、退職代行という行為は弁護士資格を保有している人しか行えないのです。つまり、弁護士資格を持っていない人が行うと、「弁護士法違反」に該当してしまう(=違法)ということになります。

ただし、退職代行サービスの業者サイドとしては、あくまでも「本人の代わりに電話で会社に退職の意思を伝えるだけ、交渉をするわけでも書類を作成するわけでもないので違法ではない」と主張しています。

この「電話で退職の意思を伝えるだけ」というところがポイントで、それ以上の行為は行わないということ。実にグレーゾーンではありますが、確かに違法行為にはあたりません。

なお、中には詐欺目的で行っている業者も存在するのも事実です。そのため、利用する業者の見極めは慎重に行うようにしましょう。

実際によくある退職代行サービスの中身

巷の退職代行サービスは実際にどんなことをしてくれるのでしょうか。「違法ではない」を前提に、サービスについて解説します。

どんなことをしてくれる?

本人に代わって会社の人事担当者に電話で退職の意思を伝えてくれます。その内容も、「〇〇さんが退職したいと申されております。今日からご本人は会社に行くことができません。何か連絡事項があれば、ご本人にお伝えします」というシンプルかつ丁寧なもの。

そのほか、会社と退職希望者の間に立って取り次ぎをしてくれたり、アドバイスはしてくれますが、あくまでも基本は「退職意思の代行」のみです。

利用料金はどれくらい?

相場は3~5万円といったところ。それ以上の金額を請求されるようなら、もしかして違法のサービスかもしれません。また、安すぎる場合も追加料金が発生することがあるので要注意です。事前にしっかりと確認しておきましょう。

どんな人が使っている?

20~30代がもっとも多く、立場的には派遣社員やアルバイトなどのケースもありますが、その約半数が正社員です。よくある職業は、介護士、看護師などの医療・福祉関係なのだとか。ハードな仕事で休みも少ない、人手が足りなく退職しづらいとなると、なんだか納得できるような気もしますね…。

申し込むとどんな流れになる?

基本的には下記のようなステップを踏みます。

  1. ラインやホームページから退職代行サービス業者に連絡(会社情報、本人情報など)
  2. 料金の振込み
  3. 業者が会社に電話で退職の意思を連絡←業者が担当するのはココのみ
  4. 退職届を会社に郵送する

※私物などは事前に片付けておくこと! 残っている場合は会社から郵送してもらいます。

そもそも会社を辞めるのに退職代行を使う必要はある?

自分でちゃんとした手続きをとって会社を辞めるのであれば、退職代行サービスを利用する必要は1ミリもありません。ただし、ちゃんとした手続きには時間もかかります。

法的には退職の2週間前に会社に退職の意思を告知すれば辞められることにはなっていますが、実際には引き継ぎや引止めなどもあり、なかなか難しい状況です。

それなら、退職代行サービスを利用して即日に会社を辞める、というのもひとつの手段としてはアリでしょう。

退職代行サービスにはできないことも


いくら万能な退職代行サービスにもできないことはあります。前述の「違反行為」はもってのほかですが、そのほかにもできないことがあるのです…。

退職後の給料は支払われる?

給料をもらうのは労働者の権利、支払うのは会社の義務なので、通常はしっかりと支払われます。ただし、退職金や賞与、サービス残業代などは会社が支払いを拒む可能性もあります。そうした交渉は退職代行サービスの仕事ではないので、弁護士などに相談しましょう。

サービスを使っても失敗することもある!?

某業者の場合、退職成功率は100%。会社から拒否されることもあるようですが、代行業者がひたすら対応してくれるので失敗することはほぼないのだとか。なお、失敗した場合は返金を保証してくれるサービスを採用している業者も。それだけサービスに自信があるということですね。

本当に困っていたら頼っても良いサービス

退職代行サービスを利用することでうつ病などの精神的な病から逃れることができた、という方も多いと言います。職場におけるトラブルは人それぞれですが、心身を病むレベルまで悪化させるよりも会社や仕事から「即日」逃げることができるサービスを利用することはアリではないでしょうか。

本来、仕事とは、「生きる」ためのもの。退職代行サービスは「生き伸びる」ためのひとつの手段でもあるのです。

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退職代行サービスについて、お世話になった会社を他人からの電話1本で退職することは礼儀がなっていない、という意見もあります。それでなくても会社を突然辞めるわけですから、当然会社にも同僚にも迷惑がかかることでしょう。

けれども、良くも悪くも「あなたの代わりはいる」のです。もちろん「立つ鳥跡を濁さず」で退職することがベストなのには違いありませんが、跡を濁してもなんとかなるものです。

退職を推奨するわけでは決してありませんが、どうしても辛かったら、退職代行サービスに頼ることも検討してみてくださいね。