27歳の手取り/平均年収は?27歳の転職の選択肢

27歳の手取り/平均年収は?27歳の転職の選択肢のイメージ

27歳という年齢は、新卒で就職して転職を経験していない場合、勤続5年目にあたります。当然会社から毎月支給される給与で生計を立てているわけですが、周囲を見渡すと同じ27歳でもやたらと羽振りが良かったり、そうでなかったりしませんか?

この差はどこから生じたのでしょうか。謎を解明すべく、まずはその手がかりとなる27歳の手取りと平均年収について徹底調査しました。転職を決断するひとつの目安としてもご活用ください。

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この記事のもくじ

27歳の手取り(平均年収)は?

日本の企業は基本的に年功序列を採用しています。つまり、勤続年数が長くなれば長くなるほど、役職も給与もアップしていく仕組みです。勤続5年目、社会的にはまだ若者にあたる27歳は、いくらくらい給与を支給されているのがスタンダードなのでしょうか。

そもそも手取り/年収とは? その違い

手取りとは、会社から支給される給与(総支給額/額面)から税金や社会保険料などが差し引かれて、実際に手元に残るお金のことを指します。給料明細を見ると一目瞭然で、総支給額(額面)から税金などの控除額を差し引かれた金額が「差引支給額」として記載されています。これが手取りです。手取りを構成しているのは、「基本給+各種手当(時間外手当、通勤手当など)」です。

一般的に手取りは総支給額の75~85%と言われていて、総支給額に0.75~0.85を掛けることで簡単に計算できます。一般的に、求人情報に記載されている金額は手取りではなく総支給額(額面)なので、転職の際には手取りを計算しなければ「求人情報に書いてあった金額と違う…」というミスマッチが生じることになります。

一方で年収とは、会社から支給される年間の総支給額のことを指します。これにはボーナスも含まれるため、一概に月の手取り×12カ月、というわけではありません。また、厳密には、月の手取りは控除額を差し引いた金額なので、おおよその年収は月の総支給額×12+ボーナスとなります。会社員であれば年末に源泉徴収票が作成され、そこに年間の総支給額が記載されているので確認してみてください。

27歳の手取りと平均年収

国税庁が発表している「平成30年分 民間給与実態統計調査」によると、25〜29歳の平均年収は男性で404万円、女性370万円となっています。この金額から手取り年収を計算すると、男性では約303万円~343.4万円。ボーナスも含まれてこの金額というのは少し寂しく感じることでしょう。

ボーナスなしと仮定しても、月々の手取りは25万円~28万円程度。この金額を高いと見るか低いと見るかはあなた次第です。この数値は平均的な数値ですが、業種や住んでいるエリアによっても差が生じるので注意しましょう。

27歳で手取り300万円は少ない?

手取りが300万円であれば、ボーナスなしの場合の月々の手取りは25万円程度。この金額から毎月必ず出ていくお金(生活費)を差し引くと、自由になるお金はいくらくらいでしょうか。1人暮らしを例に検証してみましょう。

まず、家賃。住むエリアによっても大きく異なりますが、都心のワンルームであれば最低6万円以上は覚悟したほうがよいでしょう。そして食費、水道光熱費、通信費、雑費(消耗品など)、娯楽費etc、節約できるところは節約しても、手元に残るのは数万円、あるいはゼロ、マイナスということもありえます。

実家住まいならまだ余裕があるかもしれませんが、1人暮らしならキツキツです。27~29歳の離職転職率が高いのには、こんな背景があるのかもしれませんね…。

27歳の転職の選択肢

ほかの企業だったらもっと給与がアップするのに! 仕事内容と給与が比例していない! そう考えた時に脳裏にちらつくのが「転職」という二文字です。ですが安易な転職は経歴に傷がついてしまう可能性も…。まずは自分が転職すべきか否か、じっくり考えてみましょう。

転職すべき

まず、未経験の仕事に挑戦したい、やりたい仕事がある、など前向きな転職理由であれば、積極的に転職をしてもOKです。なぜなら、27歳はポテンシャル採用もされやすく、未経験からでも転職が許容される年齢だからです。これが30代になってしまうとキャリア採用が前提となることが多いため、採用される確率はガクンと低くなってしまいます。

次に、一向に給与が上がらないとお悩みの方の場合です。ある程度キャリアも積み、会社からも評価されているはずなのに、給与という形で反映されなければ働くモチベーションが下がるのは当然のこと。5年経過しても初任給並みの金額しか支給されない、というのは、あなたに原因があるのではなく会社に原因があります。そんな会社なら早めに見切りをつけてしまいましょう。

さらに、今回が初転職という方も転職はアリです。一般的に、転職回数が多ければ多いほど、採用されにくくなる傾向にあります。初めての転職であれば企業からの印象も良く、スムーズに転職できることでしょう。万一転職に失敗しても、まだ1度目。その経験を2度目に活かすこともできます。

転職するべきではない

転職すべきではないのは、転職後に何をしたいのか、できるのかを考えず「なんとなく」転職をしたいと考えている方です。うまく転職できたとしても、特に目標がないのでまた転職を検討することになり、転職のループにハマりかねません。

そして、現職でまだ成果を挙げていない方も転職するには早すぎます。転職先は、人柄以上にあなたの実績を見て採用/不採用をジャッジします。誇れる実績やスキルがない場合は、まずそれを作り上げてから転職した方が良いでしょう。

最後に、現職での勤務年数が短かったり、転職を繰り返している方は、念には念を入れる必要があります。求人には「○年以上の社会人経験」と条件に挙げているところもあります。それに達していないのであれば、条件をクリアするまで現職で辛抱強く耐えることです。

また、こうした方々は「またすぐ転職してしまうのではないか」と懸念されがちです。「これが最後の転職にする!」と堅い決心や自信を持っている方でない限りは、現職に留まることが得策な場合もあります。

27歳の転職で給与アップを狙うなら、手取りと年収の違いを心得て

自分の手取りや年収が同世代よりも低いかも? そう思って転職を検討する方は多いでしょう。確かに給与アップは仕事のモチベーションにつながるし、生活も潤います。ですがそこで注意したいのが、手取りと年収は違うということ。

繰り返し言いますが、概して求人に記載されている金額は手取りではなく、税金などが差し引かれる前の総支給額です。実際に手にする金額はそれよりも低くなるので、年収だけで転職を決断するのは危険です。面接などで前職の給与額や希望年収を伝える時には、手取りではなく年間の総支給額を伝えるようにしましょう。

監修者コメント

社会人になると「転職」というコンテンツが、世間話の一つとして繰り広げられ始めるという方は多いかと思います。特に20代の方であれば歳を追う毎に…
この記事では、27歳・社会人5年目にフォーカスをして、転職への意思決定で給与水準を一つの軸に考えることが書かれておりますね。年代で見ると結婚・出産などライフイベントと共に、仕事を捉え始める世代になってくるので、給与という具体的な要素で転職を考えていくことは現実的に必要不可欠です。ライフプランニングの一つとして仕事を捉えていくようにできると、より意義を持って働くことができるのではないかと思います。ぜひ意識して取り組んで見てください。

監修者プロフィール

風戸 千夏(かざと・ちなつ)

株式会社リアステージ 採用コンサルタント
プロフィール:2016年4月から新卒領域において企業の採用コンサルタントを経験し、その後は学生に向けたキャリアカウンセリングにも従事。
現在は第二新卒・20代の転職支援事業を主軸に、自社の新卒・中途採用も兼任し、女性初の管理職として採用市場を中心に取り組んでおります。若年層の転職支援を得意としています。

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