転職はストレスが原因でも良い!転職するならストレスフリーを目指そう
「今の会社ではストレスが溜まって働き続けるのがしんどい…」と思っている人もいるでしょう。「有名企業だし、給料もそれなりにもらっているし…」「どこの会社でもストレスはあるものだし…」といった理由や、周囲から「辞めない方がいい」と言われて悩んでいる方も多いと思います。
本記事では、転職したいけど決断できない方に向けて、仕事とストレスについていろいろな角度から解説していきます。
この記事のもくじ
ストレスがたまって辛いから転職したい…それは間違いではない
まず、ストレスが原因で転職するのは間違いではありません。なぜなら、日本の働く環境自体がストレスを抱えやすい性質を持っているからです。
「好きなことを仕事にする」という多くの先進国の考え方と違い、日本は採用時には具体的な仕事内容は定めず、適性や組織の都合に応じて仕事を与える「組織重視」で考えられています。そのため「与えられた仕事を好きになろうとする」思考が強く、結果的にそれがストレスとなってしまうケースが多いのです。
また、ストレスを抱えながら働き続けると、日々ストレスが蓄積されていきます。その結果、心身ともに深刻な問題を引き起こしかねません。軽度でもストレスが溜まっていると冷静な判断をすることができないので、仕事においても誤った判断をしてしまう可能性もあります。
そう考えると継続的にストレスを抱えながら働くことは、あなたにとっても会社にとっても最善の選択とは言えません。繁忙期などの季節要因や短期的な要因ではなく、継続的にストレスを感じる環境なのであれば、転職するという選択もありだと思います。
転職するならストレスフリーを目指すのが絶対正解
転職する際、気になる人が多いのが給料だと思います。せっかく転職するなら今よりも給料をあげたい、給料が高ければ多少の残業やストレスも我慢できる、と思っている人は意外に多いかもしれません。
でも、本当にそうでしょうか? その判断基準となるのは、「その仕事を続けられるのか」というところだと思います。もちろん定年まで働ける会社を探している人もいれば、ステップアップのために数年単位で考えている人もいるかもしれません。それぞれに勤務年数のイメージはあると思うので、そこと照らし合わせてみましょう。
副業などによってお金を担保することは可能ですが、ストレスを軽減することは非常に難しいことです。その点を加味して、判断する必要があります。
そして、あなた自身が何にストレスを感じているのか、どんなことにストレスを感じやすいのかも明確にしておきましょう。残業などは分かりやすいですが、人間関係や仕事内容の場合はなかなか判断がつきにくいこともあると思います。その場合も諦めずに、もう少し掘り下げてみましょう。
合わない上司がいたのであれば、どの部分が合わなかったのか。例えば、目標達成のためには手段はいとわないという考え方が合わなかったというのなら、そうではない会社を探すようにすることもできますね。仕事を任せてもらえないことがストレスだったのなら、若手にも仕事を任せてくれる方針の企業を選べば多少は軽減されるかもしれません。
このように、できるだけストレスの種となる要素を事前にしっかりと洗い出し、企業選びの際のポイントに加えるようにしましょう。
ただ、転職にはかなりのストレスがかかるのは事実
そうは言っても、転職活動においてもストレスがかかります。転職におけるストレスは、転職先が決まればなくなるので一時的なものだと言えます。ただ、転職してからも色々と不安やプレッシャーがありますよね。転職をして1か月ほどで、ストレスがピークに達する人も多いようです。
まずは、環境への順応です。新しい仕事を覚えるだけでなく、上司や先輩の名前も覚えなければなりません。さらに、その会社独自のルールなどもあります。その中で、自分を知ってもらうために積極的にコミュニケーションを取ることも求められます。一気に求められると、たいていの人は少なからずストレスを感じるでしょう。
また、転職活動の疲れが出てくるのもこの時期です。転職先が決まって入社するまでは、退職手続きや入社準備なども含めて一気に駆け抜けるため、入社1か月くらいしたころにふっと力が抜ける人が多いようです。そうすると、集中力が低下してミスが増え、叱られることが多くなり自信がなくなったり不安になったり…という負のスパイラルにハマってしまう人もいるようです。
1か月経つと、転職活動中には見えなかった部分も色々と見えてきます。思っていたのと違っていたり、違和感を感じることも出てくるため会社に対して不安を感じてしまう。数か月経てば慣れてくるので、気にならなくなるようですがこの時期に色々と重なると過度にストレスを感じてしまうこともあるかもしれません。
このように転職後も含めてストレスは付きまといます。しかし、ほとんどの場合は慣れにより解消されていくものなので、あまり神経質になりすぎず日々淡々と過ごしていきましょう。
転職時のストレスを軽減させるコツ
いかなる状況であったとしても、できる限りストレスを感じずに過ごしたいものですよね。そこで、転職活動時のストレスを軽減させるためのコツをいくつかご紹介します。人によってストレスを感じるポイントはそれぞれだと思うので、試してみて合わないと思ったら無理せず、自分にあった方法を試すことに注力してくださいね。
転職エージェントに転職の不安や悩みを相談する
転職を成功させるためには、もちろんあなた自身の行動も大切です。しかし、あなた一人で集められる情報や活動できる時間は限られています。そのため、転職活動を進めるためには客観的な意見や表に出ていない企業の情報提供や、あなたの代わりに交渉してくれるようなアドバイザーの力を活用することをおすすめします。
基本的に無料のサービスがほとんどなので、自分の特性にあったサービスに登録しアドバイザーと面談した上で、メインで相談するアドバイザーを決めるのがよいでしょう。ポイントは、相手がどれだけ親身になってくれるか、そしてあなたがどれだけ本音を話せるか。その二点を見極めるためにも、少し時間はかかっても比較してみることをおすすめします。
なお、当然のことですが、転職を成功させるには自分にあった転職サービスを選ぶことが大事です。第二新卒の転職なのに、新卒の転職サイトを活用しても理想の求人が見つかる可能性は低いですよね。
最近は、第二新卒や既卒向けに特化したサイトやエージェントも増えてきているので、そういった自分の特性にあったサービスを選択し、マッチング率を高めて可能な限り短期間での内定を目指しましょう。
離職率の低い企業を選ぶ
最終的に企業選びをする際、必ず離職率の低い企業を選ぶようにしましょう。多くの場合、仮に給料が高く福利厚生も整っていたとしても、離職率が高いとなるとやはり何かしら問題があると考えられますよね。転職後に、「失敗した…」と後悔しないよう事前にできる限り情報収集しておく必要があります。
ネット上では公開されていなかったり、実情が分からなかったりすることもあると思います。あなたが探し当てたアドバイザーに本当のところはどうなのか、過去に紹介した人の定職率などの情報も併せて聞いてみてもいいかもしれません。
転職エージェントによっては、紹介企業を全て訪問しているという場合もあります。アドバイザーから提示される情報がどれだけ信ぴょう性があるかを見抜くのも、あなた自身のためには必要なことかもしれませんね。
専門の医療機関に相談する
転職ストレスが末期レベルで心身ともに不調に見舞われた場合、自宅で行えるストレスチェックもあるので、まずは試してみて、必要があれば心療内科や精神科などの医療機関を受診しましょう。。どこの課に行けばいいのか分からない場合は、市区町村の健康課などに問い合わせてみてください。
ストレスを軽減させる簡単な方法
転職にまつわるストレスは、転職前(在職中)のストレス、転職後のストレスと大きく2パターンあります。それぞれ、軽減させる方法を見ていきましょう。
転職前のストレス解消法
転職前、在職中や転職活動中のストレス解消には、心身ともにリフレッシュすることがもっとも効果的です。旅行に行く、ゆっくりと睡眠をとる、友人と話す、どんな些細なことでも構いません。重要なのは、現実から逃避することです。
一方で、自らのキャリアプランを見返し、今後どうありたいか考えることも有効です。転職市場や自分の市場価値をリサーチし、来たるべき転職に備えて準備をしておきましょう。事前準備をしっかりと行うことで、心に余裕を持つことができます。どうしても準備がはかどらない場合は、転職エージェントの門を叩くこともおすすめです。今すぐ転職する必要性はなくても、自分では気付かなかった市場価値や適性などを知ることができますよ。
転職後のストレス解消法
転職後のストレスで多いのは、仕事内容や人間関係でしょう。そうしたストレスに直面した時は、分からないことは遠慮しないで聞くように心がけたり、挨拶などコミュニケーションを取ることから始めてみてください。ただし、無理をするとストレスが増長してしまうので、自分がやれる範囲からで構いません。仕事は仕事と割り切ってプライベートを充実させる、ランチに好きなものを食べるなど、オン/オフを切り替えることも気分転換になりますよ。
なお、入社当時に抱いたストレスについては、時間が解決してくれることがほとんどです。仕事内容も人間関係も慣れてしまえばこっちのものです。「石の上にも3年」ではありませんが、ある程度期間を定めてストレスと向き合いましょう。設定した期間を超えてもどうしてもストレスが解消されないようであれば転職を検討してみても良いかもしれません。
ストレスとうまく付き合うための考え方
生きていれば大なり小なりストレスを抱えるものです。時には、ストレスをなくす努力をするよりも、ストレスとうまく付き合っていくことの方が得策な場合もあります。どんな時にも自分を信じて、ポジティブに考えるようにしましょう。
そもそもストレスには2種類あると言われています。ひとつが「快ストレス」そしてもうひとつが「不快ストレス」です。前者は人生を豊かにするストレス(適度な緊張感など)、後者は心身を疲弊させるストレス(マイナス思考など生理的・心理的なもの)です。。つまり、前者を増やして後者を減らすことが豊かな人生を送るための秘訣だと言えるでしょう。この機会に、自分が抱えているストレスはどちらであるのか分析してみることも悪くありません。
なお、不快ストレスを減らすためには、ストレス耐性を身につけることが効果的です。栄養バランスが良い食事を取る、十分な睡眠を取る、適度な運動をする、体を温める、など、日頃の生活に簡単に取り入れられることばかりなのでぜひ習慣化してみてください。
おわりに:ストレスの要因を把握してから転職先を探そう
日本の仕事に対する考え方自体が、ストレスを感じやすくできています。そのため、ストレスを理由に退職を決意するのは自然なことだと言えるかもしれません。
大切なのは、転職先でも同じようにストレスが原因で退職することがないよう、ストレスの要因を把握し、転職サービスやアドバイザーの協力を得ながら転職先を探すことです。転職先でのストレスも基本的には一時的なもので、慣れれば解消されることがほとんどです。あまり神経質になりすぎず、仕事をこなしながら慣れていきましょう。
最後に、ストレスを甘くみてはいけません。ストレスが原因で突然死やガンを引き起こすメカニズムが存在することも明らかになっています。アメリカ心理学会はストレスの対策法として
・ストレスの原因を避ける
・運動
・笑う
・サポートを得る
・マインドフルネス(瞑想など、物事を論理的に考える訓練)
を掲げていますが、できることから生活に取り入れて、まずは健全な肉体と精神を手にいれた上で新たに転職活動に取り組んでみてください。