企業研究ノートのススメ、第二新卒の転職、フリーターの就職を助けるノートの作り方
就活や転職活動を進める際、自己分析と業界・企業研究は非常に重要です。日々増えていく企業の情報を無駄なく蓄積していき比較しやすくしたり、面接前に振り返ったりするためには、一か所に情報がまとまっていると便利ですよね。それが企業研究ノートです。転職活動をスムーズに進めるため、是非自分だけのノートを作ってみましょう。
この記事のもくじ
企業研究ノートや就活ノートを活用していた人は多い
企業研究ノートや就活ノートなど呼び方は様々ですが、就職活動をする際情報をまとめている人はどれくらいいると思いますか? リクナビの調査によると、就活中にノートを作った人は63.3%という結果が出ています。半数以上の人がノートを作って活用していたようですね。
ちなみにノートを作らなかった人は、説明会で聞いた情報などはその都度資料などにメモを取って管理していた人が多いようです。
企業研究ノートの具体的な作り方
ノートの内容や書き方に明確なルールはないので、参考に一般的なノートの作り方をご紹介します。あくまでも一般的なものなので、自分が使いやすいように色々とカスタマイズしていくと良いでしょう。
用意するものはたった1冊のノート
まず、ノートを一冊用意します。説明会やOB・OG訪問、面接など日々企業に関する情報は増えていきます。企業の情報はまとまっている方が見やすいので、A4サイズのルーズリーフで管理するのがおすすめです。
ルーズリーフであれば、追加や並び替えもしやすいですし、面接の際には必要な企業の情報だけを持ち運ぶこともできます。インデックスを付けて管理するとより使いやすくなるでしょう。持ち運びしやすいサイズを選んだり、業界ごとにノートを分けたり、タブレットで管理する人もいます。あなた自身が利用イメージのわきやすいものを選ぶと良いでしょう。
企業についてのメモ、自分の将来の目標など何でも書き込む
企業について気になったことや印象に残ったことは、できるだけメモするようにしましょう。また、企業研究の大前提として、「自分が転職を通して何を成し遂げたいのか、
」「どんな人生を送りたいのか」、ということを理解しておく必要があります。自分に関することについてもどんどん書き込むようにしましょう。
自分の考え方や感じ方が変わったらどんどんアップデートする
説明会に行って感じた社員の方の雰囲気や対応、質問に対する回答、自分のやりたいこととマッチしていたところ、違和感を覚えたところなど、企業から伝えられる情報だけでなく、自分が率直に感じたことなどを記載しておくと、面接で具体的に伝えられるので相手の印象も良くなると思います。
また、説明会や面接などを通して感じ方や考え方が変わった場合も、必ず残しておくようにしましょう。理解が深まれば考えが変わるのはごく自然なことです。後から考えが変わったことと変わっていないことを振り返ることで、自分が大切にしているものが見えてくることもあります。情報だけでなく、自分の心の変化も丁寧に残しておきましょう。
企業研究ノートを作る目的は、自分の考えを深めること
調べた情報をノートに書き写して情報がたまっていくと、いつの間にかノートを作っていると勘違いしてしまうことがあります。ノートを作る目的をきちんと理解し、転職に役立つノート作りを目指しましょう。
企業研究ノートを作る「目的」
企業研究ノートを作る目的は、自分と向き合い深く理解するため。転職を成功させるために一番重要なのは、自己分析です。
なぜ転職したいのか、転職をして何を成し遂げたいのか、譲れない条件は何なのか、強みや弱みは何なのか、どんな経験をしてきたのか、何に喜びを感じてきたのか、どんな価値観を大切にしているのか…など自分と徹底的に向き合った先に、企業選びがあります。ここがきちんとできていなければ、企業選びの軸もブレてしまいますし、面接でいうことも薄くなりがちです。
自分自身の考えを深めるため、ノートを作る第一歩として必ず自己分析を行うようにしましょう。
はじめにしっかり行えていれば、その後自己分析に時間を取られることがないため、企業研究や面接対策などに時間を割くことができるので、結果的にとても効率的に進めることができます。特に仕事を続けながらの場合、就活にかけられる時間は限られているので、時間の使い方も考えながら取り組むと良いでしょう。
企業研究ノートを作る「メリット」
自己分析をしっかり行っておけば、選定軸が明確になるので企業選びもスムーズになります。また、企業に対して自分のどの強みや経験を活かせるのかも考えやすくなるでしょう。
また、説明会や面接など企業と接触する機会はたくさんあると思います。インターネットや紙媒体から得られる企業の情報に加えて毎回増える情報をノートにまとめておけば、説明会で質問しやすくなったり、前回の面接で聞かれたことを踏まえながら準備をできたりするのも大きなメリットです。
企業研究ノートづくりに使えるテンプレート
企業研究ノートの作り方を紹介してきましたが、具体的に何を書けばよいかイメージできないという人もいるかもしれませんね。企業研究の際によく使われている項目をいくつか紹介します。参考にしながら、追加したり削ったりしてノート作りにチャレンジしてみましょう。
その際注意してほしいのが、無駄なことは書かないということ。ノート作りにおいて大切なのは、企業の理解を自分なりに深めることです。調べればすぐわかるような資本金や沿革、採用情報などは書き写さず、縮小してプリントアウトしたものを貼るなどして時間をかけないようにしましょう。
企業理念
内容を覚えることが目的ではなく、その理念に込められている想いや背景、事業展開などにどのように活かされているかを掘り下げていくことがポイントです。そうすることで企業への理解が深まり、面接でも自信をもって伝えられるようになるでしょう。
ビジネスモデル
事業内容を理解するのはもちろん必要ですが、より大切なのは誰にどんなサービスや価値を提供し、どのように利益が生み出されているのかを理解しておくことです。それが分かっていれば、これまでの経験やあなたの強みをどう活かせるのかを具体的にイメージできます。
強み
その企業だけがもつ強みは何なのか。これを知るためには、同業他社の研究が必要です。取引先や販売先に違いはないか、売上高や営業利益などの事業規模はどうか、資本構成はどうなっているかなどを比較してみましょう。
大手企業が中心に売上が上がっているのか、中小企業を中心に地域密着で裾野を広げているのか、など違いが見えてくるはずです。それが事業戦略や社風、採用などにも影響している可能性が高いです。強みや方針を理解しておくことは、その企業を選ぶ理由にもつながるので、しっかり理解しておきましょう。
事業の展望
企業が第二新卒を採用するのは、将来を担ってくれる若手を必要としているケースが多いです。企業が今後目指しているところもPRなどに盛り込めると、好印象を与えられる可能性もあります。そのためには、今どのような状態で、なぜ将来そこを目指しているのか、を理解しておく必要があります。
会社説明会
先ほども少し触れましたが、会社説明会は社員の方を見ることができる貴重な機会です。企業側からの説明で印象に残ったことをメモするのはもちろん、あなた自身が率直に何を感じたかも残しておくようにしましょう。
ホームページに書かれていることと実際の雰囲気が違うこともあります。そこに気づけるかは、企業選びを成功させるための大きなポイントです。社員の方の立ち振る舞いなども含めてしっかり確認しましょう。
質問内容と回答
説明会での質疑応答や面接での質問と回答も時系列で残して、できるだけ多くの情報が手元にある状態を目指しましょう。面接で質問された意図などを考えてみると、求める人材に関するより深い部分が見えてくるかもしれません。
また、メモを残しておくことで、前回の面接内容を踏まえて準備することができます。その他、面接で気になったことがあれば併せて残しておくようにしましょう。
おわりに:企業研究ノートで自分自身の理解を深める
企業研究ノートは、自分自身の理解を深めることが目的です。そのため、まずは自己分析をしっかり行ってください。そして、ホームページや求人サイトに出ている情報は必要な部分だけ抜き出すかプリントアウトするなどして、調べればすぐにわかる情報はなるべく省くようにしましょう
大切なのは、企業理念や求める人材の背景、説明会や面接で感じ取った雰囲気や印象など自分の考えを深めていくことです。決まった項目や書き方はないので、色々試しながら自分が必要な情報が集まる自分だけのノートを作っていきましょう。