第二新卒の職務経歴書を書くポイントは「できたこと」にフォーカスすること
社会人経験が少ない第二新卒の転職の場合、職務経歴書の提出を求められても、アピールできる職歴やスキルがない…と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
その不安を払拭するべく、採用担当者が職務経歴書のどこを見ているのか、何を重点的に書いたらいいのかなど、作成する際に知っておくべきポイントをご紹介します。
作成前にチェックするのはもちろん、完成後も要点を抑えられているか確認するためにも活用してみてください。
この記事のもくじ
第二新卒ならでは…の職務経歴書で見られるポイント
職務経歴書とは、これまでどのような仕事をしてきて、どんなスキルを身につけ、どう活躍したか、をアピールする書類です。転職活動において非常に重要な書類だということは、皆さんもご存知だと思います。
では、社会人経験の少ない第二新卒も、経験豊富な転職者と同様に、スキルや実績を見て、判断されるのでしょうか。
答えは、「NO」です。
第二新卒の場合は、転職者に求める即戦力としての能力よりも、「意欲」「人柄」「最低限のスキル」などが判断軸となります。
第二新卒採用の背景には、新卒よりも教育コストがかからず、伸びしろが多く成長が期待できることがあるからです。
これから活躍してくれる人物かどうかを見極めるため、担当者が具体的にどこを見ているのかを説明していきます。
意欲
まず、担当者が一番重要視するのが、「仕事に対するやる気」があるかどうかです。
これは、第二新卒に限らず言えることでもあり、採用をする際の最低限の基準とも言えます。
書類に落とし込む際、ただやる気があります、と書いても意欲は伝わりません。これまでの仕事で何を感じて、どう行動して、結果がどうだったのか、という流れで具体的に伝えるようにしましょう。
自ら考え、意志を持って行動し、結果に結びつけたという事実から、仕事に対して意欲的に取り組む人だ=自社に入社後も活躍してくれそう、というイメージに結びつきます。
印象的なエピソードなどを盛り込みながら書くと、より伝わりやすくなると思います。
人柄
経験者と違い、第二新卒の場合は、実績や能力で差をつけることが難しいです。そのため、入社後すぐに会社に馴染み、周囲の協力を仰ぎながら、成長していける人材かを見極められます。
意欲と同様に、これまでの経験の中で、自分の人柄がどのように発揮できたかを、具体的に伝えるようにしましょう。
一企画の旗振り役として、部署の人を巻き込んで何かを行ったこと、情報共有を積極的に行ったこと、チームのタスク管理を率先して行い抜け漏れが軽減されたことなど、仕事に対する考え方と周囲との関係性が伝わるようなエピソードがあれば、担当者もイメージしやすいと思います。
また、人柄を判断するための大きな要素が、コミュニケーションです。ここは、面接でみられる重要なポイントでもあるので、事前に面接対策をして、気持ちのよい受け答えを心がけましょう。
最低限のスキル
新卒とは違い、最低限のスキルやマナーが身についているため、その部分においての教育に時間と予算を書けなくてよいというのが、第二新卒採用のメリットです。
経験は求められていないといえども、基本的なスキルやマナーが身についていることが採用の前提となります。wordやexcelなどのパソコンスキルは、どの業界でも必要とされるものです。
職種や業界によっては、これ以外にも条件として必要とされることもあるので、調べてみるとよいでしょう。
第二新卒が職務経歴書で大切にすべき項目
職務経歴書の項目としては、「職務要約」「職務経歴」「資格・スキル」「自己PR」「志望動機」があります。実績やスキルでは差がつきづらい第二新卒は、「自己PR」が最も重要な項目と言えます。
自己PRを書く際のポイントは、「企業が求める人材・スキル」と「あなたの持っているスキルや強み」がマッチしているかどうかです。まず、これまでの経験を振り返り、特にアピールしたいエピソードや実績を洗い出します。
実績に加えて、仕事に対するこだわりや考え方や具体的な行動内容も織り交ぜる方が、相手にあなたの人柄が伝わりやすくなるので、併せて考えておきましょう。そして、その結果から自分の強みが何なのか、が伝わるようにまとめます。
行動や結果は、具体的な数字を盛り込むほうがイメージしやすくなります。受賞歴などがある場合は、もちろん記載するようにしましょう。
ただし、担当者が知りたいのは、華やかな実績ではなく、仕事に対する姿勢や課題発見・解決能力などのスキルがあるかということです。実績の羅列ではそこが伝わらないため、具体的なエピソードを用いて伝えることを意識しましょう。
第二新卒が使う職務経歴書テンプレートの選び方
職務経歴書のテンプレートには、大きく3タイプあります。
時系列に沿って業務内容を記載する「編年体式」、時系列を逆にして業務内容を記載する「逆編年体式」、職務内容ごとに経歴を記載する「キャリア式」です。
第二新卒と既卒、転職者の中でもキャリアチェンジしたい人など、転職する理由や経験によって、キャリアのPRの仕方が違います。経験の少ない第二新卒の場合は、同一業務で培った経験を伝えるのに適している「編年体式」がおすすめです。
これまでの経験や実績を、時系列に沿って記載します。実績は、相手がイメージしやすいよう、できるだけ具体的な数字(金額・順位など)で書くようにしましょう。
面接に進める職務経歴書を作る心構え
職務経歴書の書き方は、なんとなくイメージできてきたのではないでしょうか。
では、最後にあなたの魅力が伝わる職務経歴書を作るための心構えをお伝えします。
第一印象ですべてが決まる
覚えておいてほしいのは、「職務経歴書は、第一印象が大事」ということです。
転職希望者の多くは、自分の魅力が少しでも伝わるようにと、多くの情報を盛り込みたいと考えます。
一方、採用担当者は、書類選考と面接対応など非常に多忙です。面接の合間を縫って、書類の確認をします。限られた時間で行うわけですから、文章をすみずみまで読むことは難しいのが実情です。
だから、「第一印象が大事」なのです。
時間をかけて考えて作っているはずですから、しっかり読んでもらえれば、あなたの魅力は伝わるはずです。
でも、そのためには、「読みたい」と思ってもらえる書類を作る必要があります。
職務経歴書を作る際の注意点
- 項目を見やすく分け、どこに何が書いてあるかすぐにわかるようにする
- 1文は25~30文字程度にとどめる
- こまめに改行する(空白が目立ちすぎないよう、全体のバランスも見る)
- 明確かつ端的な文章にする
- 誤字脱字がない
- 自己PRは1~2個にとどめる
最終チェックはぬかりなく
完成した文章は、必ず見直しましょう。まずは、書類を手に取った瞬間、「これ読みたくないな」と思うような書類になっていないかを確認しましょう。
上記の注意点を意識しながら、チェックします。問題なければ、誤字脱字や端的な文章になっているかを今一度確認します。最低でも3回、できれば周囲の人にも読んでもらうことをおすすめします。
内容面では、自己PRが長くなりがちな人が多いので、多くても2つ程度に絞るようにしましょう。採用担当者が知りたいのは、自社にとって採用するメリットがあるか否か、です。自分のしたいことではなく、相手の立場に立ち、入社後の活躍イメージが伝わるように書きましょう。
まとめ
第二新卒に求められているものは、スキルや実績ではなく、「意欲」「人柄」「最低限のスキル」です。
それらがしっかりと担当者に伝わるためには、あなたが何を感じ、どう仕事と向き合い、どんな行動をして、どんな強みが身についたか、を伝えることが重要です。
忙しい担当者の立場に立ち、どこに何が書かれているのかわかりやすく、具体的かつ端的に書くことを心がけましょう。企業が求める人材と自己PR内容がマッチしていることがポイントなので、その点もしっかり確認するようにしましょう。